日本の伝統美を楽しむ

江戸時代に華開き、日本の生活に根差した文化として、日本に親しまれてきた金魚。アートアクアリウムではその文化を象徴し、着物、江戸切子、浮世絵など日本を代表する伝統工芸を題材とした作品が勢揃いします。

  • 職人技が光る江戸切子金魚の美しさ

    江戸切子とは、江戸時代後期から伝承される、切子加工が施されたガラス製品の総称です。職人の技巧により一つずつ生み出されそれぞれの美しさが光る江戸切子は、伝統工芸品として認定されています。
    当館で並ぶ江戸切子は根本幸昇氏の作品です。幸昇氏の鋭くも妖艶なカットにより繊細な美しさが表現されます。
    この美しい江戸切子の中を金魚が泳ぎ、日本の伝統文化である盆栽と並べて金魚の飾り棚として展示します。

  • 江戸末期の浮世絵師歌川国芳の作品

    江戸時代末期の浮世絵師である歌川国芳の作品から、金魚と鯉が描かれているものを二十点余り収集し展示しています。
    日本美術を代表する国芳は「奇想の絵師」などとも呼ばれ、ユーモラスで大胆奇抜な作風が人気を博しました。
    江戸時代に庶民にも親しまれるようになったという金魚鑑賞の歴史を、国芳の作品から感じながら、アートアクアリウムを楽しんでいただきたいという想いでこの歴史ある浮世絵を展示します。

  • 伝統工芸螺鈿で表現するアートアクアリウムの家紋

    螺鈿とは、貝殻の内側の光輝く部分を使って柄や模様を施す技法です。奈良時代に中国から伝わった技法とされており、螺は貝、鈿は飾る(ちりばめる)ことを意味します。螺鈿の技術が発展した平安時代には、「蒔絵」と併用して用いられるようになりました。
    食器や楽器類、家具などにも施される螺鈿細工ですが、アートアクアリウム美術館では螺鈿で家紋を描いた天板を展示しています。

  • 新金魚品評を彩る西陣織

    西陣織とは、京都の西陣エリアで生産される伝統的な織物。染められた糸で模様を織る先染めという技術で、複雑な工程を重ねたとても手間のかかる織物です。
    当館では、新金魚品評の台座をそれぞれ異なる柄の西陣織が彩ります。
    着物の帯などに見られる、金糸を織り込んだ華やかな金襴模様など日本の伝統的な柄をセレクションしました。ゆったり泳ぐ金魚と共に、もう一つの見どころとして鑑賞をお楽しみください。

様々な楽しみ方